世界がもし100人の村だったら [読書感想文 A^ ^;)]
本棚を整理していたら、この本が出てきました。
2001年に、この本が出たとき、
こんな考えの本に出会えたのが、嬉しかったデス・・・
だって、それまでに、
こういうスタンスの本ってなかったと思いますもの・・・
この本は、グローバルな視点を子どもたちに持ってほしいと思い、
購入したものです。
なつかしーなー
この本に書いてある内容が広まったきっかけは、
アメリカ・イリノイ州出身の環境科学を専門とする ドネラ・メドウス教授 が、
1990年に、 「村の現状報告」 というものを発表したことです。
それが、この本の元ネタになっています
( ドネラ・メドウス教授 は、2001年に亡くなられています )
彼は、1985年に、新聞にコラムを書き始めましたが、
それが、グローバルシチズン という本にまとめられました。
そこに、載せられなかった1篇のエッセイが、世界中に広まったと言われています。
ドネラ・メドウス教授のエッセイでは、 世界をひとつの村 にたとえ、
人種、経済状態、政治体制、宗教などの差異に関する 比率はそのまま に、
人口だけを1,000人に 縮小しました。
これがネットを介して伝えられていくうちに、
人口が100人となり、
部分的に削除されたり、加筆されたりして、
今の 『 世界がもし100人の村だったら 』 という本ができあがったと言われています。
ネットの副産物ですね。
今、読み直しても、 「ほぉ・・・」 と思うので、
ここに抜粋してみようと思います
世界には63億人の人がいますが(当時)、
( 現在は、約73億人)
もしも、それを
100人の村に縮めるとどうなるでしょう・・・?
100人のうち、
52人が女性です
48人が男性です
( 女性の方が多いワケですね)
90人が異性愛者で、
10人が同性愛者です
( へぇ 10%もの人が同性愛者なんやー )
( そんなに多いと思っていませんでした)
( そりゃあ、社会問題になりますよね)
70人が有色人種で、
30人が白人です
( 白人はたった3割程度なのね・・・ )
33人がキリスト教
19人がイスラム教
13人がヒンドゥー教
6人が仏教を信じています
5人は、木や石など、すべての自然に霊魂があると信じています
いろいろな人がいる
この村では
あなたとは違う人を
理解すること
相手をあるがままに
受け入れること
そしてなにより
そういうことを知ることが
とても大切です
村に住む人々の100人のうち
20人は栄養がじゅうぶんではなく
1人は 死にそうです
( 今は死にそうな人が増えているかもしれません・・・ )
でも、15人は太り過ぎです
すべての富のうち
6人が50%をもっていて
みんなアメリカ合衆国の人です
74人が39%を
20人が、たったの2%を
分けあって暮らしています
すべてのエネルギーのうち
20人が80%を使ってしまい
80人が残りの20%を分けあっています
75人は食べ物のたくわえがあり
雨露をしのぐところがあります
でも、あとの25人は
そうではありません
17人は、きれいで安全な水を飲めません
銀行に預金があり
財布にお金があり
家のどこかに小銭が転がっている人は
いちばん豊かな8人のうちの1人です
自分の車を持っている人は
7人のうちの1人です
( 「冷蔵庫を開けて、食べ物が入っているなら、それは貧困とは言わない」という海外の話をTVで聞いたことがあります)
( 平和ボケしていると言われる私たちは、ほんとうに恵まれているのですね)
100人の村人のうち
1人が大学の教育を受け、
2人がコンピューターをもっています
けれど、14人は文字が読めません
信仰や信条、良心に従って
行動したり、発言ができない人は48人。
その人たちは、いやがらせや不当逮捕や拷問や死を恐れながら生きています。
空爆や襲撃や地雷による殺戮や、
武装集団のレイプや拉致におびえる人は
20人います。
( 今はもっと増えているかもしれません)
もしも
たくさんのわたしたちが
この村を愛することを知ったら
まだ間にあいます
人びとを引き裂いている非道な力から
この村を救えます
きっと
まだ、この本は活きていますよね
※ 本の通りではなく、分かりやすいように、私なりの英訳を加えています・・・
世界では、1年に約6千万人が亡くなり、1億3千万人が産まれています。
人口は毎年、7千万人ずつ増えていることになります。
この本が出たとき、
私は子供たちの将来に、食糧危機や大気汚染が来るのだと思い、
とても心を痛めたものでした。
人口の増加による貧富の拡大や、
石油がなくなってきていること、
森が失われ、生態系や土、
酸素が減って、大気が浄化されないこと、など、
問題は山積みのままです。
地上の森林の4分の3以上は、既に失われてしまいました。
病院、医師、看護師や、教育環境も不足しています・・・
この本が発行されたころから、
何が変わったっていうのでしょう。
喉もと過ぎればすぐに忘れる国民 だとよく言われますが・・・
最近の脅威なる国々に気をとられている間に、
環境問題なんて、すっかりアッチの方へいってしまってました・・・
孫子の代まで、健やかに、穏やかに暮らせるように、
今、私たちが、ひとつひとつ、真剣に考えなければならないのだと思っています。
久しぶりに引っぱり出した本が、
大切なことを思い出させてくれました
夕暮れに、この小さな古い本を膝に置いたまま、
考え込んでしまいました
最後までお読みくださってありがとうございます m(_ _)m