ビッグイシューとフレンドシップナインの話 [ひねもす日記]
ビッグイシュー という雑誌をご存知ですか?
ホームレスの人が売っている雑誌です。
私、このたび、ご縁あってビッグイシュー を2冊、やっと手にすることができました
この雑誌のことは知っていましたが、正直、買い辛かったです
買ってみると、薄いわりには読み応えのある記事がいっぱい載っていて、
そりゃあ、しょーもない週刊誌などより
よほどマジメで実のある雑誌でした
1冊350円。そのうち、180円が販売する人の収入になります。
ビッグイシュー は1991年にロンドン で生まれました
日本では2003年9月に創刊しました。
1991年、イギリスの化粧品製造会社(ザ・ボディショップ)の創業者であるゴードン・ロディック が、
アメリカでホームレスのみが販売できる新聞(street newspaper)を見かけました。
そして、知人に頼んで調べてもらったところ、
「事業としてロンドンで成功するだろう」 という結論が出たそうです。
トップビジネスマンたちの戦略は分かりかねますが、
そのために敢えてボランティアという形態を取らず、
会社組織としてスタートしています。
ビッグイシュー は、ホームレスの人の 救済(チャリティ)ではなく、
仕事を提供し自立を応援する事業です
あくまで、ホームレスの人たちの、社会復帰に貢献することをめざすもので、
それは、社会的な事業であるといえます。
英語の 「イシュー(issue)」 には、 「問題」 と 「出版物の発行」 のふたつの意味があります。
なんてドンピシャの言葉があったんでしょう
厚生労働省の調査(2012年)では、
野宿生活者の約6割を超える人が働いており、
約3割の人は仕事をして自立したいと思っています。
『ビッグイシュー日本版』 は、働いて収入を得る機会を提供します
販売する人は、ビッグイシューと契約をかわし、登録をして、
顔写真とナンバー入りの 身分証 を首からぶら下げています。
日本では、累計600万冊余り、販売実績があります。
イシューが考える、ホームレスの人の自立への 3つのステップ というものがあります。
第1ステップ
簡易宿泊所(1泊千円前後)などに泊まれるようになり、
路上生活から脱出すること
(1日20~25冊売れば可能になります)
第2ステップ
自力でアパートを借りて、住所を持つ。
住所がないと、なかなか雇ってもらえませんので、
住所ができることで、就職活動がしやすくなります。
(1日25~30冊ずつ売り、毎日1,000円程度を貯金にまわすと、 7~8ヶ月で敷金をつくることができます)
第3ステップ
住所をベースに新たな就職活動をします。
この3つのステップが、イシューが考える支援です。
実際に、路上生活から脱した人もたくさんおられます。
仮に20冊売れたとして、日に3600円の収入になります。
少ない額ですけど、実際に、これを毎日続けるのは難しいと思います。
休日や天候、体調などを考慮せずに、うまくいけば、
月に10万円ほどの収入になります。
生活費10万円から貯蓄していくのは、かなり難易度が高いと思います。
(アパートを借りるため)
私は今まで ビッグイシュー を買うことができませんでした
でも、調べてみると 「買える 」 と思いました。
ほんの少しでも、応援したい気持ちになりました。
そして、やっと手に取った、 ビッグイシュー264 特集 腸の世界 に出ていた記事に感銘を受けました。
特集されていた 『 腸 』 の話ではありません
それは、たった、1ページの記事でした。
1961年、学生を含む9人の黒人青年たちが、
人種差別に抗議して、
白人専用の軽食堂の席 に座り込みを行いました。
彼らは逮捕され、保釈金の支払いを拒否 し、 実刑 に服したそうです。
9人の青年たちは、30日の実刑判決を言い渡され、服役し、
出所後は犯罪者として暮らさなければなりませんでした。
服役中と、その後の生活は、身内でさえ何年も話したがらなかったほど酷いものだったそうです。
そして、2015年1月28日、
後に フレンドシップナイン と呼ばれた、この9名の黒人たちに、
54年ぶりに無罪の判決 が言い渡されました
ページには、 フレンドシップナイン のうちの5名の写真が載っています。
(ひとりは車椅子、みなさんカップクのいいおじさんになっておられます ^ ^ )
この記事を読んだあと、
この フレンドシップナイン の9人がやったことと比べたら、
私が ビッグイシュー を買うことなんざぁ、
たいしたことじゃないじゃない・・・ と思いました。
エリザベス女王も購入したことがあるという ビッグイシュー、
今度、街で見かけたら、
買う方も勇気をもって、350円の雑誌 を手に取ってみてください。
働きたい人の、3つのステップを応援してあげてください。
(私は、今度は、 『路上のうた』 ホームレス川柳 700円 を購入したいと思っています)
最後までお読みくださってありがとうございます m(_ _)m
Big Issue January 6-12,2014 ビッグ・イシュー英国版 ベネディクト・カンバーバッチ
- 出版社/メーカー: Big Issue UK
- メディア: おもちゃ&ホビー
ホームレスの人が売っている雑誌です。
私、このたび、ご縁あってビッグイシュー を2冊、やっと手にすることができました
この雑誌のことは知っていましたが、正直、買い辛かったです
買ってみると、薄いわりには読み応えのある記事がいっぱい載っていて、
そりゃあ、しょーもない週刊誌などより
よほどマジメで実のある雑誌でした
1冊350円。そのうち、180円が販売する人の収入になります。
ビッグイシュー は1991年にロンドン で生まれました
日本では2003年9月に創刊しました。
1991年、イギリスの化粧品製造会社(ザ・ボディショップ)の創業者であるゴードン・ロディック が、
アメリカでホームレスのみが販売できる新聞(street newspaper)を見かけました。
そして、知人に頼んで調べてもらったところ、
「事業としてロンドンで成功するだろう」 という結論が出たそうです。
トップビジネスマンたちの戦略は分かりかねますが、
そのために敢えてボランティアという形態を取らず、
会社組織としてスタートしています。
ビッグイシュー は、ホームレスの人の 救済(チャリティ)ではなく、
仕事を提供し自立を応援する事業です
あくまで、ホームレスの人たちの、社会復帰に貢献することをめざすもので、
それは、社会的な事業であるといえます。
英語の 「イシュー(issue)」 には、 「問題」 と 「出版物の発行」 のふたつの意味があります。
なんてドンピシャの言葉があったんでしょう
厚生労働省の調査(2012年)では、
野宿生活者の約6割を超える人が働いており、
約3割の人は仕事をして自立したいと思っています。
『ビッグイシュー日本版』 は、働いて収入を得る機会を提供します
販売する人は、ビッグイシューと契約をかわし、登録をして、
顔写真とナンバー入りの 身分証 を首からぶら下げています。
日本では、累計600万冊余り、販売実績があります。
イシューが考える、ホームレスの人の自立への 3つのステップ というものがあります。
第1ステップ
簡易宿泊所(1泊千円前後)などに泊まれるようになり、
路上生活から脱出すること
(1日20~25冊売れば可能になります)
第2ステップ
自力でアパートを借りて、住所を持つ。
住所がないと、なかなか雇ってもらえませんので、
住所ができることで、就職活動がしやすくなります。
(1日25~30冊ずつ売り、毎日1,000円程度を貯金にまわすと、 7~8ヶ月で敷金をつくることができます)
第3ステップ
住所をベースに新たな就職活動をします。
この3つのステップが、イシューが考える支援です。
実際に、路上生活から脱した人もたくさんおられます。
仮に20冊売れたとして、日に3600円の収入になります。
少ない額ですけど、実際に、これを毎日続けるのは難しいと思います。
休日や天候、体調などを考慮せずに、うまくいけば、
月に10万円ほどの収入になります。
生活費10万円から貯蓄していくのは、かなり難易度が高いと思います。
(アパートを借りるため)
私は今まで ビッグイシュー を買うことができませんでした
でも、調べてみると 「買える 」 と思いました。
ほんの少しでも、応援したい気持ちになりました。
そして、やっと手に取った、 ビッグイシュー264 特集 腸の世界 に出ていた記事に感銘を受けました。
特集されていた 『 腸 』 の話ではありません
それは、たった、1ページの記事でした。
1961年、学生を含む9人の黒人青年たちが、
人種差別に抗議して、
白人専用の軽食堂の席 に座り込みを行いました。
彼らは逮捕され、保釈金の支払いを拒否 し、 実刑 に服したそうです。
9人の青年たちは、30日の実刑判決を言い渡され、服役し、
出所後は犯罪者として暮らさなければなりませんでした。
服役中と、その後の生活は、身内でさえ何年も話したがらなかったほど酷いものだったそうです。
そして、2015年1月28日、
後に フレンドシップナイン と呼ばれた、この9名の黒人たちに、
54年ぶりに無罪の判決 が言い渡されました
ページには、 フレンドシップナイン のうちの5名の写真が載っています。
(ひとりは車椅子、みなさんカップクのいいおじさんになっておられます ^ ^ )
この記事を読んだあと、
この フレンドシップナイン の9人がやったことと比べたら、
私が ビッグイシュー を買うことなんざぁ、
たいしたことじゃないじゃない・・・ と思いました。
エリザベス女王も購入したことがあるという ビッグイシュー、
今度、街で見かけたら、
買う方も勇気をもって、350円の雑誌 を手に取ってみてください。
働きたい人の、3つのステップを応援してあげてください。
(私は、今度は、 『路上のうた』 ホームレス川柳 700円 を購入したいと思っています)
最後までお読みくださってありがとうございます m(_ _)m