SSブログ

明日は大寒 [古ひつじの詩(川柳・狂歌・詩・散文など)]

明日は大寒です。

この時期になると、
やはり脳裏から離れないのは、阪神淡路大震災。
神戸は大打撃を受けました。

阪神・淡路大震災20年報道記録

阪神・淡路大震災20年報道記録

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 2014/12/23
  • メディア: 大型本



17日を過ぎれば、
シャッターを下ろすように報道は無くなってしまいます。

でも、人の心の中は、
そんなにあっさりしたものではありません。


放送時間を埋めるだけのような報道にも疑問を感じますが・・・
まぁ、でも、
報道されないよりはましかな・・・
などと考えたりしています。


同窓会が出来ません。
住所の手がかりがないからです。


私も、あの震災で人生が急変しました。
きっと価値観が変わったんでしょうね・・・。
そういう意味でも、忘れられない震災です。







大寒の
すさぶる風に思い出す

人も家も失いし人の
手をこすりながらたき火を囲む姿

あれから21年

復興、復興と言いたてて
月日は過ぎていったけど
今も
心の底には嗚咽や慟哭

時という箱に入れ、
厳重に
片を付けてはきたけれど
瓦礫の街は
今も脳裏に鮮やかに蘇り
これからも消えることはないだろう

街は確かに変わったが
人の心は変わらない

前を向くしかないから
前を向いているけれど

新しいビルが立ち並んでいくのを
傍観することしかできないのです




火垂るの墓 (徳間アニメ絵本)

火垂るの墓 (徳間アニメ絵本)

  • 作者: 野坂 昭如
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1988/08
  • メディア: 大型本


昭和20年の1月3日から8か月の間
神戸は
128回の空襲を受けた

被害率は最悪の数値を示す

生きんと、あかん―神戸大空襲と、おじいさん、おばあちゃんのたからもの (童話の森)

生きんと、あかん―神戸大空襲と、おじいさん、おばあちゃんのたからもの (童話の森)

  • 作者: 日向 道子
  • 出版社/メーカー: けやき書房
  • 発売日: 1996/08
  • メディア: 単行本


民間人の巻き添えは
国際法で禁じられていたはずなのに
(1899年ハーグ陸戦条約~)
正義という名のもとに
壊滅的な打撃を受けた

空襲も
震災も
くぐりぬけてきた人々が
今も残る街
神戸

胸をかきむしられる思いと
こらえても止まらぬ涙が
今の神戸を支えている



あの大寒のころ
凍える人々の映像に
「早く!早く!なんとかして!」
祈るしかできなかった私


伯父や伯母が心配で
いとこ達が心配で

高速道路は横転し
道はいたるところで陥没したり隆起したり
通行できないところばかりで

やっと手に入れたポリタンクに水を入れ
友人に借りたモトクロッサーにくくりつけていたことを思い出す


親戚の人達に連絡がついたのと
「私の気が済む」だけの行為が
混乱した交通事情に迷惑をかける一因になると
そう思って諦めるに至った

航空写真集 阪神・淡路大震災―激震直後5日間の記録 1995年1月17日~21日

航空写真集 阪神・淡路大震災―激震直後5日間の記録 1995年1月17日~21日

  • 作者: 神戸新聞総合出版センター
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 大型本






見晴らしがいいところは
建物がなくなったのだと思ってください
きれいなビルが立ち並んでいるところは
崩れたり
へしゃげたりしたマンションがあったところだと思ってください


私にとって復興とはそういうもの


大寒の日は
この同じ寒さの中で
大切な人と家を失った人々の慟哭が
風の音にまぎれて聞こえてくる気がするのです






最後までお付き合い下さってありがとうございます♪ m(_ _)m

神戸大空襲―戦後60年から明日へ (のじぎく文庫)

神戸大空襲―戦後60年から明日へ (のじぎく文庫)

  • 作者: 神戸空襲を記録する会
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本



生きる―大震災ゼロからの出発 (のじぎく文庫)

生きる―大震災ゼロからの出発 (のじぎく文庫)

  • 作者: 神戸新聞社
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 単行本



報道写真全記録―阪神大震災

報道写真全記録―阪神大震災

  • 作者: 朝日新聞社
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1995/02
  • メディア: ペーパーバック



nice!(36)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 36

コメント 10

okko

義弟一家が住んでいましたから、ずいぶん心配しました。
21年で以前よりも賑わいを取り戻した、あなたが脳裡に刻み込まれた風景は、そのままワタシたち世代の、敗戦の焼野原に通じると思います。

東日本震災からは、まだ日も浅い、立ち直りには時間がかかる、そのことを忘れないで頂きたいです。
by okko (2016-01-21 10:40) 

saia

身につまされました。
身近で体験された方の生の声は、心に響きます。
私は何ひとつ経験していません。
でもありがたいことに想像力と言う、人間に与えられた力を持っています。
今の生活を幸せと感じ、語り継ぐ方々の声に耳を傾け、常に自分にできることは何かを考えていたいと思っています。

by saia (2016-01-21 21:43) 

まりりん

okkoさん

御訪問&ナイスとコメントを頂いて、ありがとうございます♪m(_ _)m
敗戦の焼け野原、
空襲の恐ろしさ、残酷さ、グロさ、
父や母から聞いています。
ふたりとも「B29」に焼け出されました。
こうやって語り継ぐべきなんでしょうね。

東日本の震災の時は、東京で会議中でした。
8階の会議室はしなりました。
会議室のデスクはごろごろと転がりました。
逃げる途中で、壁はバラバラ落ちてくるし、
周囲のビルはグラグラしてて、ほんとうに怖かったです。
翌日がセンター試験だったのに、
子ども達には強度の心配をかけてしまいました。
もちろん帰宅難民になりました。

ただ、違ったのはネットです。
すぐに自分が置かれている状況が分かりました。
神戸の震災の時は、まだ携帯もネットも普及していませんでした。
文明の利器を利器として利用していける環境が必要だと思っております。
by まりりん (2016-01-21 22:27) 

まりりん

okkoさん

追記です、すみません。
先日、私がブログに書いた長田の復興の失敗は、
東日本に活かされているそうです。
商店街の人同士などで、交流があるそうです。
ほんと、活かしてほしい!と思っています。
by まりりん (2016-01-21 22:39) 

まりりん

saiaさん

御訪問&ナイスとコメントを頂いて、ありがとうございます♪m(_ _)m
mamiiさんも戦争体験を書かれておられました。
ネットで配信すれば、生の声は残りますものね。

「あ、このマンション、潰れなかったんやー」と思ったら1階2階が無かったり・・・
瓦礫の中を泣きながらボランティアに通いました。
いろんな意味で、震災で人生が変わった人は大勢おられると思います。
私もその一人・・・ A^ ^;)

戦争も、震災も、事故も、災害も、
1年に1度だけでも、報道されることは必要☆と思ってます。

by まりりん (2016-01-21 22:41) 

ゲンママ

あの日の朝のことは今でも覚えています
いつものように早朝目覚め枕元にあるテレビを付けると。。。
一面の大火事の画面。。。
しばらくして、震災を知りました。。
それから1年くらいして神戸に出張で行きました。
まだあちこちの屋根にブルーシート、崩れた煉瓦。。。
それでも皆さん元気に振る舞われていました。。
あれから、21年も経つんですね。。
by ゲンママ (2016-01-22 06:58) 

makkun

朝のテレビで大変な事が起きたと釘付けになりましたが
得意先に出向いたら我が社の担当者が神戸に出張で
新幹線に乗ったハズだと聞かされ二度も驚きました・・・
途中で引き返したらしく当人は異常ありませんでしたが
記憶に残る出来事になりました。
by makkun (2016-01-22 09:10) 

まりりん

ゲンママさん

御訪問&ナイスとコメントを頂いて、ありがとうございます♪m(_ _)m
私はあの朝、
地鳴りの寸前に目が覚めました。
「なんでこんな時間に目が覚めたんだろう」と思う暇もなく
地の底からの地鳴り・・・
(あの音は忘れません)
「?!」と考える暇もなく凄い揺れ。
まりりん家は、その時はちょっと離れた地域に住んでましたので、
被害は全くなく、
それでも尋常ではない揺れに飛び起きてTVを付けました。
でも、暗くて惨状が分からなかったんですよね。
夜が明けるに従って神戸の惨状が画面に映し出されることになりました。
今も地震が怖いです。

あの瓦礫の風景・・・
心から消えることはないでしょうねー。
by まりりん (2016-01-22 10:43) 

まりりん

makkunさん

御訪問&ナイスとコメントを頂いて、ありがとうございます♪m(_ _)m
お得意先の担当者の方、
地震に遭遇しないで良かったですね。
強運の持ち主ですよね。

今は淡路島がそこに見える地域に住んでいます。
震源地の近くですが、地盤は岩盤のようです。
うーん、実験してるみたいなもんですねー(笑)
でも、高層マンションには絶対に住みたくないです。
あ、でも、津波対策には高層の方がいいのかしら・・・;
by まりりん (2016-01-22 10:47) 

まりりん

皆様、
いつも暖かいNICEとコメントを
ありがとうございます♪ m(_ _)m

by まりりん (2016-01-23 21:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。